freeeがサイトサービスとして無償提供を開始
freee株式会社は18日、健康保険や厚生年金保険といった社会保険の加入に必要な書類の作成および出力が簡単に行えるWebサイトサービス「社会保険加入 freee」を公開、提供を開始したことを発表した。専用フォームから申し込みを行えば、誰でも無料で利用できる。
日本は、すべての法人と常時従業員を5人以上雇用している個人事業主(一部のサービス業、農林水産業などを除く)に対し、社会保険の加入を法律で義務づけている。しかし、今年3月に厚生労働省から発表された「社会保険の適用促進対策について」の資料によると、2016年3月~11月の調査で、全国にある社会保険の適用可能性がある事業所のうち、83.7%が未加入で、そのうち47.6%は加入手続きを行っていないことが明らかになった。
今年の2月末時点で、適用可能性がある対象事業所は約52万社にのぼるが、この調査結果から考えると、多くの未加入事業所が現在も存在すると推察される。こうした現況に対し、厚生労働省では国税庁と連携、法人向けマイナンバーを用い、未加入企業の特定と加入指導を進め、社会保険加入促進の取り組みを積極的に進めている。
今年7月以降は、保健所などの窓口に営業許可申請があった時点で、加入状況を確認、加入を促す予定ともするなど、他省庁所管事業種にも範囲を拡張しながら、調査・指導を推進していく方針だ。
こうした“働き方改革”の波とも連動する動きにより、今後はあらゆる法人・事業所でより厳密な労務管理が求められていくとみられる。
フォームに従って入力するだけ!書類作成を簡単に
社会保険の適用対象となる事業所・法人では、規模にかかわらず、これら労務管理を適正に行っていくことが欠かせないが、調査に「加入手続きを行っていない」と回答した事業所が多かったことからも分かるように、その手続きは中小企業やスタートアップ企業、スモールビジネスの事業者にとって、煩雑で手間のかかるものともなっている。
こうした困難さをクリアするものとして提供されるのが「社会保険加入 freee」サービスだ。Webサイト上に表示される指示に従って、情報を入力し必要項目データを埋めていきさえすれば、すぐに「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」を作成することができる。
特別な知識も必要なく、そのまま出力まで行えるため、これまでの手続きプロセスにおける手間を大幅に削減することが可能だ。なお健康保険は、全国健康保険協会が運営する健康保険に限られる。
freeeが提供している「クラウド給与計算ソフト freee」をあわせて利用すれば、毎年発生する保険料率の変更なども自動でサポートされ、より安心かつ効率的に業務を行える。同サービスは、従業員の被保険者資格取得届の作成や入社手続き、算定基礎届など、その他さまざまな労務手続き書類の作成にも対応しており、freeeでは、負担が大きくなりがちな労務関連業務をワンストップで効率化できるとしている。
(画像はプレスリリースより)
freee株式会社 プレスリリース
https://corp.freee.co.jp/news/shaho-6569.html「社会保険加入 freee」利用申し込み専用ページ
https://www.freee.co.jp/