業界初の医療機関用システム、ナースコールと連携し映像を提供
日本電気株式会社(NEC)は26日、病院などの院内における音声通信システムとナースコールのシステムを連携させ、看護師がもつスマートフォンに患者の情報や病室の映像などをリアルタイムに提供する新統合型システム「Application Platform for Healthcare」の販売を開始すると発表した。
こうした製品は業界初のものであるといい、IAサーバー「Express5800」と、仮想化基板上で動作するOS・データベース・ソフトウェアを組み合わせて製作された。音声通信システム基盤には「UNIVERGE SV9500」を採用しており、基本パックを900万円(税別)、冗長パックを1,500万円(税別)で提供する。「NEC Solution Platforms」の新たなラインアップとして位置づけ、10月20日から出荷するという。
(画像はプレスリリースより)
看護業務を効率化し、人々の安心を支えるシステムに
従来、ナースコールを受けた場合、看護師が病室へ駆け付けて対応していたが、このシステムを用いれば、ナースコールを受けた時点で映像と患者情報により現場状況を事前に把握することができる。これにより必要な情報収集や連絡を行った上で、病室へ向かうことが可能となり、看護師の業務効率化を図ることができるほか、医師への連絡や医療機器の準備などにおいても、迅速かつ適切な対応がしやすくなると考えられている。
病状によって見守りが必要な患者でも、病室の各種センサーと連携することで、予期せぬ事態が起きた際に、自動でスマートフォンを呼び出し、現場の映像と患者情報を通知するようにしておくことが可能だ。
また、夜間や休日の緊急外来でも、ドアホンと連携し、呼び出し時に看護師のスマートフォンへ来訪者映像を表示させることができる。これまで来訪者の確認や開錠など、ナースステーションに戻って対応していた業務が、そのときにいる場所で、そのままスマートフォンから行えるようになる。
なお、通知された映像・患者情報がスマートフォンに保存されることはない。慢性的な人手不足が指摘され、看護師1人にかかる負荷の増大が深刻な問題となっている現在の国内医療機関において、画期的なソリューションとなることが期待される。
日本電気株式会社 プレスリリース
http://jpn.nec.com/press/201409/20140926_01.htmlApplication Platform for Healthcare
http://jpn.nec.com/slpf/product/aphc/