Googleやniconicoなどとも共同で情報提供募る
国立国会図書館は11日、東日本大震災に関するさまざまな記録や教訓を次世代へ伝えることを目的として、同館が設けている東日本大震災アーカイブ「ひなぎく」に、貴重な記録となる写真・動画の投稿や、ウェブサイトの情報提供を呼びかける取り組みをスタートさせた。
この活動はniconicoやYahoo!JAPAN、Google、はてなブックマークなどとも共同して行うもので、震災の記録を収集する各機関・プロジェクトとともに、当時の被災状況や復旧・復興の足取りを伝えるあらゆる記録を収集する。個人が撮影した写真や動画をはじめ、ウェブ上に作成したサイトなど、時間の経過とともに散逸・消失の恐れがあるデータを一括保存し、包括的に検索・利用できるようにしていく方針だ。
今後の防災・減災対策に
niconicoでは「東日本大震災 3.11 特集」特設ページで、関連する動画の投稿を募集している。また、こちらでは過去にニコニコ生放送で中継された、震災に関する会見・イベント・番組などのアーカイブも公開されている。
Yahoo!JAPANでは、東日本大震災写真保存プロジェクトとして、写真の投稿を、Googleでは「未来へのキオク」と題して写真や動画の投稿を募集している。スマートフォンからの投稿も受け付け、写真に場所をひもづけて投稿すれば、地図上で表示することもできるという。
このほかにも、NHK東日本大震災アーカイブス、河北新報震災アーカイブ、せんだいメディアテークによる「3がつ11にちをわすれないためにセンター」、東北思い出写真館、いわき明星大学震災アーカイブ室、東日本大震災アーカイブFukushimaなどが写真・動画の投稿を受け付けており、国会図書館はこれら各プロジェクトと連携して、「ひなぎく」からも検索可能なコンテンツとして保存していく。
また、はてなブックマークとの連携では、専用タグの「ひなぎくはてな」を設け、ユーザーによるタグ付けを募る。ブックマークすれば、国会図書館に保存してほしいウェブサイトを推薦できる仕組みだ。タグ付けにより、関連する情報を収集し、探しやすくすることができる。
被災地における復旧・復興事業や、今後の防災・減災対策として情報を役立てていくために欠かせない活動といえるだろう。今を生きている者として、協力できるものにはぜひ参加を。
国立国会図書館 報道発表資料
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2013/東日本大震災アーカイブ ひなぎく
http://kn.ndl.go.jp/