手軽に導入できる汎用型の電子版お薬手帳サービス「おくすり手帳Link」を発表
株式会社NTTドコモは15日、薬局が電子版のお薬手帳を手軽に導入し、患者個々の状態に応じた服薬指導が行える新サービス「おくすり手帳Link」を今年3月より提供すると発表した。厚生労働省の指針に沿い、安心して便利な電子版お薬手帳を利用できる環境を実現させる。
NTTドコモでは、すでにチェーン薬局向けにカスタマイズした電子版お薬手帳を提供し、全国約1,300店舗での導入を行っているが、大手チェーン薬局以外でも手軽に導入できるサービスとして、汎用的な「おくすり手帳Link」を新たにリリースすることとしたという。
これにより、さらに多くの薬局での電子版お薬手帳の普及促進を目指し、だれもがかかりつけ薬局で利用できるサービスへ成長させるとともに、薬局・薬剤師による服薬情報の一元的かつ継続的な把握を可能にするとしている。
薬局向けシステムとユーザー向けアプリで構成、薬を安全&一元的に管理
「おくすり手帳Link」は、薬局向けのシステムとユーザー向けの対応アプリからなるサービス。薬局・薬剤師はこのシステムで、患者から提供された過去の調剤情報やアレルギー歴などを把握、確認することができ、それに基づいた適切な服薬指導を行える。
現在、公益社団法人日本薬剤師会が今春の提供開始を目指して構築中の「リンク付けサーバー」とも連携予定で、このサーバーに連携しているものであれば、そのほか複数の運営主体が適用している別の電子版お薬手帳を利用している場合でも、「おくすり手帳Link」を通じて、ユーザーからワンタイムパスワードを受け取り、服薬情報を一元的にチェックできるようになる。
システムはWindows 7以降、Internet Explorer 11以降対応のPCまたは、Android 4.3以降/iOS 9.0以降/Google Chrome対応のタブレット端末をサポートする。初期設定費用として1店舗あたり5,000円、月額利用料として1店舗あたり3,000円(いずれも税抜)がかかる。
ユーザーとなる患者は、専用対応アプリの「おくすり手帳Link」で、調剤明細書などに印字されたQRコードや一般用医薬品のバーコードなどをスマートフォン端末に読み取らせて、情報をデータ化、薬の効能や用法・用量を確認できるようになる。
処方箋画像を選択した薬局に送信し、事前に調剤準備を依頼したり、クラウド上に保存したこれまでの服薬情報を薬局の薬剤師に見せて相談したりすることも可能だ。「服薬スケジューラ」機能で、服薬したかどうかや、その時々の体調変化に関するメモを記録することもできる。
また、最大10人までのユーザー情報について登録・編集・削除が行えるため、自身の管理だけでなく、子どもや高齢者など家族の服薬管理にも活用できる。アプリの利用料金は無料で、対応はAndroid 4.3以降、iOS 8.0以降。
NTTドコモでは、「おくすり手帳Link」について、今後さらなる機能拡充も行っていく方針で、医療分野における課題の解決にも貢献していきたいとしている。
(画像はニュースリリースより)
株式会社NTTドコモ ニュースリリース
https://www.nttdocomo.co.jp/news_release/2016/01/15