次期バージョンは「L」
米Googleは現地時間の25日、サンフランシスコで年次開発者会議「GoogleI/O 2014」を開幕、最新のAndroidについて、そのプレビューや新機能を披露するなど、さまざまな発表を行った。次期バージョンのAndroidは「Android L」と名付けられ、「L」と呼ばれている。
最新版のAndroidでは、新APIが5000以上追加されるという。UIデザインは統一され、多様なデバイスにまで拡大し、大きく異なるサイズや環境でも共通して用いることができるよう、「マテリアルデザイン」という新デザインを導入。画面デザイナー向けのスタイルガイドも、基調講演で公開された。陰影やアニメーションを効果的に使用したもので、より美しく、使いやすいモバイル環境体験を実現するとしている。
Android Wear、Android Autoを発表
すでに発表されているウェアラブル端末のAndroid版スマートウォッチ「Android Wear」についての追加発表も行われ、「LG G Watch」、「Samsung Gear Live」が同日よりGoogle Playで注文可能となった。Motorolaによる「Moto 360」は、数カ月後にも発売される見込みとなっている。
発表では、多くの人が毎日150回以上スマートフォンをチェックしているというデータを紹介し、そのために費やされる時間を大幅に短縮するものとして、スマートウォッチをアピールした。『OK Google』と話しかけさえすれば、知りたい情報が得られるとしている。スケジュール通知やメッセージ、天気予報など、手元で簡単に確認できる。
自動車へAndroidを拡大するプラットフォーム「Android Auto」は新たに発表された。ナビゲーション機能はもちろん、高精度な音声認識による入力にも対応し、車内でさまざまなことができるようになる。Google Play Musicによる音楽再生やラジオ再生、YouTubeでの動画閲覧も可能だ。
運転を妨げることなく、安全・快適に、車のダッシュボードで操作できるものとなるといい、今年後半にもAndroid Auto搭載車を発表すると予告した。
リビングではChromecastとAndroid TV
Chromecastでは新機能を追加。同じWi-Fiネットワーク上にいない人とも楽しむことができるように、部屋のテレビにキャスト可能とした。Androidスマートフォンやタブレットから、テレビへのミラーリング機能も追加されている。
テレビに搭載する「Android TV」というプラットフォームも発表された。音声認識でTV番組を検索したり、Google Playによるミュージックビデオの再生、YouTubeの動画再生、Androidゲームなどを楽しんだりすることができる。
開発者は、このAndroid TV向けとなるネイティブアプリやゲームを作成できる。アプリやゲームはテレビのリモコンや、接続したゲームパッドで操作可能だ。キャスト機能をアプリ、スマートフォン、リモコン、Android Wearなどから利用可能とするAPIも今秋公開する。
すべての人に……Android One
また、今なおスマートフォンやインターネット接続を利用できず、その恩恵を得られていない何十億もの人々のための新イニシアチブ「Android One」を発表した。
まずインドからスタートし、各国で100ドル未満の低価格スマートフォンをパートナー企業と提供するよう進めていくことや、ハードウェアレファレンスプラットフォームを含む包括的ソリューションの開発を計画しているという。
このほかにも、Google Driveにおける大幅な機能改良、ビジネス向けの無制限ストレージ容量、高度な監査報告、セキュリティコントロールサービスを含む、月額10ドルとリーズナブルな「Google Drive for Work」の提供開始、Google DriveとQuick Officeの統合などが発表され、盛りだくさんの内容となった。
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Google Official Blog 該当記事
http://googleblog.blogspot.jp/2014/06/ Android Wear
http://www.android.com/wear/ Android Auto
http://www.android.com/auto/ Android TV
http://www.android.com/tv/