共同で実証実験を進めることを発表
株式会社NTTドコモと株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)は11日、第5世代移動通信方式(5G)を活用した自動運転車両の遠隔管制について、共同で実証実験を進めることで合意したと発表した。
実験では、運転手のいない完全自動運転車両の遠隔制御を目的として、遠隔地にいるオペレータと車両との間を、超高速・大容量通信、低遅延、超多数の端末接続を可能にする次世代の移動通信方式として研究開発が進む5G無線技術でつなぐ。
5Gでは、10Gbps超の高速な通信速度、飛躍的な通信容量の拡大などが見込め、IoTの普及に伴う端末数の増加や多様化するサービスへの対応が可能となると考えられており、近年、国際標準化を進める動きも盛んになっている。
NTTドコモとDeNAでは、まず走行中の自動運転車両に複数のカメラを設置、周辺の環境情報を高精細な映像によって取得し、通信機器を介して5G無線技術により、瞬時に伝送する実験を開始させるとしている。
より安心・安全な移動手段の確保、完全自動運転の実現を目指して
これまでNTTドコモでは、LTEや5Gといった最新の通信方式を活用し、自動車とさまざまなモノをつなぐ通信について、研究・開発を進めてきた。一方のDeNAは、さまざまな領域でインターネットビジネスを展開、自動運転技術や最先端のインフラなどを組み合わせ、「モビリティーサービスプロバイダー」として、各種サービスをエンドユーザーへ届けてきている。
2社はこうしたそれぞれの強みを活かし、共同実証実験を通じて、運転手なしの自動運転実現へ向けた取り組みを加速させる。具体的には、5G無線技術におけるNTTドコモのノウハウと、自動運転技術を活用したモビリティーサービスの設計におけるDeNAのノウハウを掛け合わせ、遠隔地からの自動運転車両の監視や乗客に対するサポートを実施、より、安心・安全に自動運転を利用できるようなサービスを5Gで実現させていくという。
なお11月17日~18日に、神奈川県横須賀市光の丘にある、ドコモR&Dセンタ(YRP)を会場として開かれる「DOCOMO R&D Open House 2016」では、この取り組みの一環で実施する初実験として、DeNAの無人運転バス「Robot Shuttle」へ搭載したカメラから得られた映像を5Gで伝送するデモンストレーションが披露されることとなっている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社NTTドコモ/株式会社ディー・エヌ・エー プレスリリース
http://dena.com/jp/press/2016/11/11/1/「DOCOMO R&D Open House 2016」 公式サイト
http://docomo-rd-openhouse.jp/