個人事業主のスムーズな確定申告を支援、青色申告への窓口にも
業務ソフト「弥生シリーズ」を提供することで知られる弥生株式会社は19日、個人事業主向けのクラウド会計ソフト「やよいの白色申告 オンライン」について、12月26日からセルフプランの利用料を永年無料とすることを明らかにした。個人事業主のスムーズな確定申告をサポートする。
2014年1月から施行された記帳・帳簿等の新保存制度における対象者拡大により、白色申告者にも記帳が義務づけられるなど、白色申告と青色申告における申請業務の量は、ほぼ変わらないものとなった。しかし、65万円控除などの大きな節税メリットがある青色申告への移行はさほど進んでおらず、近年の青色申告事業者の伸び率にも大きな変化はみられていない。
また、白色申告における業務量は実質増加しているものの、MM総研が2016年3月に実施した調査によると、個人事業主で確定申告ソフトを利用しているのは3割程度にとどまるなど、ITによる業務の効率化もあまり進んでいないことが明らかとなっている。
こうした背景がある一方、2014年1月にリリースされたクラウド会計ソフト「やよいの白色申告 オンライン」では、ユーザーアンケート調査で、業務が効率化された、確定申告にかかる時間を短縮できたといった回答が寄せられており、サービスを導入することで業務の効率化を実感できた個人事業主が多くなっているという。
また「やよいの白色申告 オンライン」から「やよいの青色申告 オンライン」への移行は、申し込みだけで完了でき、データもスムーズに引き継げるため、節税効果の高い青色申告へ切り替えるユーザーも増加しているそうだ。
そこで弥生では、確定申告を行うユーザーの業務効率化と、青色申告への入り口を提供することを主な目的として、「やよいの白色申告 オンライン」セルフプランを、フリープランとして永年無償化することを決めた。
所得控除額の違いをチェックできる特設サイトも
「やよいの白色申告 オンライン」は、インストール不要で、初心者でも手軽に使えるクラウド型の白色申告向けソフト。銀行明細やクレジットカードなどの取引データ、スキャンデータを自動で取り込み、仕訳も自動で行うため、会計業務における入力の手間が省け、簿記や会計に関する専門知識がなくても、申告に必要な書類を簡単に作成することができる。
白色申告に必要な項目のみに絞り込んだ、ごく簡単な項目のみの入力となっているほか、スマートフォンからでもPCからでも利用できるなど、シンプルなデザインと機能で、初めて確定申告を行う人でも、家計簿感覚で使っていけば、記帳義務化に対応した日々の取引入力から申告書類の作成まで、このサービスひとつで完了させられるという。
弥生では、この「やよいの白色申告 オンライン」について、最大2カ月間、一部機能を無料で試せる無料体験プランと、全機能を利用できる「セルフプラン」、全機能に加えて電話や電子メール、チャットによるサポート・業務相談サービスが利用できる「ベーシックプラン」を提供してきたが、今回この無料体験プランとセルフプランを統合し、「フリープラン」として無償化する。
これまでも「セルフプラン」契約者には、初年度無償のキャンペーンを提供してきたが、2年目以降の利用継続を希望する場合、年額4,860円の負担が必要だった。なお、サポート付きの「ベーシックプラン」については価格据え置きで、従来通り年額8,640円で提供していくとしている。
このほか弥生では、「確定申告応援プロジェクト」という特設サイトを設け、申告方法による所得控除額の違いがチェックできるサービスも提供、さまざまな事業者が最適な申告を行えるよう幅広いサポートを行っている。
(画像はプレスリリースより)
弥生株式会社 プレスリリース
https://www.yayoi-kk.co.jp/「やよいの白色申告 オンライン」
https://www.yayoi-kk.co.jp/products/shiroiro_ol/index.html「確定申告応援プロジェクト」 特設サイト
http://www.yayoi-kk.co.jp/ouen/index.html