オープンAPI基盤を含むFinTechプラットフォームの構築を目指して
SBIホールディングス株式会社と日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)の合弁会社であるSBI FinTech Incubation株式会社に対し、ソフトバンク株式会社と凸版印刷株式会社の2社が新たに資本参加することを決めた。9月1日、SBIホールディングスらから発表されている。
今回の資本参加により、SBI FinTech Incubationの出資比率は、SBIホールディングスが60%、ソフトバンクが20%、日本IBMが10%、凸版印刷10%となる。
SBI FinTech Incubationでは、金融機関を対象としたオープンAPI基盤を含む「FinTechプラットフォーム」の構築を目指しており、このプラットフォームの運営と各種FinTechサービスの導入支援を主要事業として進めていくとしている。
SBI FinTech Incubationによる「FinTechプラットフォーム」は、SBIグループやそのグループ企業投資先を含む、国内外のFinTech関連ベンチャーが、それぞれのFinTechサービスやシステムを接続、フロントエンドアプリやブロックチェーン技術活用サービス、決済・送金サービス、セキュリティサービスなどを展開、同プラットフォームを通じ、金融機関がこれらのサービスを適宜選択して活用できるようにするもの。
仕組みとして確立することにより、日本国内におけるFinTech分野のオープンイノベーションの促進と、FinTechを活かした金融ビジネスの高度化を実現させていくことを目的とする。
多様なFinTechサービスがより身近に
ソフトバンクでは、今回のSBI FinTech Incubationへの資本参加を通じ、同社が保有する知見やノウハウを活かして、モバイルアプリ基盤の提供や通信ネットワークを含む各種サービスの提供を進めていく。
一方、凸版印刷は、SBI FinTech Incubationの提供する各種ソリューションについて、企画・開発やデジタル化支援サービス、ビジネスプロセス・アウトソーシング・サービスといったさまざまなソリューション提供で協力していく予定だ。
SBI FinTech Incubationにとっては、これら2社との連携が実現したことで、オープンAPI基盤の提供に加え、より幅広いFinTechサービスの提供や安定した運用、コスト削減を支援するソリューション提供などが可能となり、「FinTechプラットフォーム」に接続して機能を活用していく各金融機関に、導入の容易さ・迅速さやサービスの多様化、低コスト化といった面で、より多くのメリットを提供できるようになる。
金融機関にとっては、自由に利用したいFinTech機能を選びやすい魅力的なプラットフォームとなり、積極的な導入・活用を検討していく向きが強まるとみられる。今後は一般消費者にも、最先端技術を活かした多彩なFinTechサービスが、より身近なものとなっていくだろう。
(画像はプレスリリースより)
SBIホールディングス株式会社/日本アイ・ビー・エム株式会社/ソフトバンク株式会社/凸版印刷株式会社 プレスリリース
http://www.sbigroup.co.jp/news/2017/0901_10783.html