出版不況時代に期待の新風!
株式会社幻冬舎と株式会社CAMPFIREは27日、クラウドパブリッシングを事業内容とする共同出資の新会社、株式会社エクソダス(EXODUS, Inc. )を2018年1月末に設立することを決めたと発表した。両社のノウハウを活かし、新たな出版モデルの確立を目指す。
近年、出版業界は深刻な不況状態が続いており、活字文化そのものの衰退とレベルの低下も著しい状況にある。紙媒体の書籍は売上を伸ばせず、街の書店はもちろん、本を作り流通させる出版社や取次会社にとっても厳しい時代となっているのが現実だ。
一方で若年層を含め、日々スマートフォンで文字テキストを追うことは習慣となっており、現在の出版業界をめぐる状況は、本というコンテンツの魅力的な情報が的確に届かない、欲しい本を手軽に入手することができないなど、インターネット時代に即した変革を生み出し、新たな一歩を踏み出すことができないまま来た業界のシステム全体にこそ問題があるとも考えられる。
そこで、新たな出版のプラットフォームとモデルを確立し、再び“本”を多くの読者へ最適なかたちで届けられるよう、幻冬舎と、国内最大のクラウドファンディングプラットフォームを運営するCAMPFIREが協業、新会社を設立することにしたという。
クラウドファンディングベースの開かれた出版を!その他ユニークな形式も複数検討中
新会社のエクソダスでは、一般ユーザーからフリーライターなどの個人事業主、出版社や編集プロダクションなどの出版事業を手がける企業まで、誰もが幅広く活用できる「クラウドパブリッシングプログラム」というオープンな出版のプラットフォームを生み出して提供する。
具体的には、ユーザーによって持ち込まれた出版アイデアを、CAMPFIREがこれまでの事業で培ってきたクラウドファンディングのノウハウをベースに、書籍化支援を実施、そこへ幻冬舎ならではの企画力や編集力、宣伝力を掛け合わせ、アクティブな新時代の出版モデルを構築していく。
既存の作品出版の枠にとらわれることなく、映像や音楽など他メディアとのシナジーも進め、よりその作品が多くの読者のもとへ届くよう、さまざまなアプローチでのバックアップを行っていく方針ともしており、これまで本にあまり接することがなかった層にもアピールしていく。
クラウドファンディング手法を活用するだけでなく、書籍出版の利益を支援者や制作に関わる人々へと還元する「利益還元型出版」や、仮想通貨によるトークン発行を用いた「トークン発行型出版」など、さらに新しいスタイルの出版サービスを提供することも検討中といい、新たな潮流となるか高い関心を集めるものとなっている。
(画像はプレスリリースより)
株式会社幻冬舎/株式会社CAMPFIRE プレスリリース
http://www.gentosha.co.jp/news/n445.html